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白鵬翔 06年NEWS16

 毎日新聞 5月 6日目
<抜粋> 
○白鵬 何かやってくるんじゃないかと思った。寄る時に自然に腰が降りる。大事に行くだけじゃだめだけど。  



 日刊スポーツ 5月 6日目
<抜粋> 白鵬が万全の相撲で連敗阻止
新大関白鵬(21)が、前日の敗戦を引きずらない万全の攻めで琴奨菊(22)を圧倒した。立ち合いで左前まわしにこだわらず、右を差して組み止めてから、左を巻きかえてもろ差しに。引きつけて寄りきる時には腰を下ろす盤石の詰めを見せた。「相手が何かやってくるんじゃないかと思って、見て立った。寄るときも自然と腰を下ろすことができたよ」。いつものように、感情を顔に出さず淡々と振り返った。  



 サンスポ 5月 6日目
<抜粋> 
琴奨菊を慎重に攻めて1敗を守った白鵬
「勝ちたい気持ちが強かった。不思議だね。万全の形だったのに、自然と腰が落ちてたね」  



 日刊スポーツ 5月 7日目
<抜粋> 新大関の白鵬が6勝目
新大関白鵬(21)が6勝目を挙げた。西前頭3枚目安美錦と四つには組まずに、突っ張りを繰り出した。激しい突っ張りの応戦で、少し押される場面もあったが、最後は冷静に相手の動きを見てはたき込み。ただ「勝ちは勝ちだけど、突き出せなかった」と、内容には不満げだった。8日目は、この日に大関琴欧州を破った西前頭筆頭の垣添。勢いがあり、油断はできない。  



  5月 7日目
<抜粋> 
白鵬1敗守る
白鵬が相手の攻めをしのぎ、1敗を守った。立ち合いは前に出たが、すぐに引き技。安美錦が攻め込んで出たところをはたき込んだ。「できればもっと前に出たかったけど…。まぁ、勝ちは勝ちなんでね」と、ちょっぴり不満顔。左上手を取って、攻める得意のかたちはこの日も不発。相手に警戒もされているが、「よくなってきているよ」と前向き。  



 日刊スポーツ 5月 中日
<抜粋> 白鵬が1敗に並ぶ
新大関の白鵬が優勝争いのトップに並んだ。今場所で2大関を破っている垣添を突っ張りで攻め立てて懐に入れさせず、最後は引き落とした。「突っ張って、あとは流れだね」。支度部屋では優勝争いの質問を「まだ早いよ。一番一番やるだけ」とかわした。9日目は新小結の安馬と対戦する。  



 中日スポーツ 5月 中日
<抜粋> 白鵬、7勝目 トップに並んだ
大関千代大海(30)=九重部屋=に土がつき、1敗を守った新大関白鵬(21)=宮城野部屋=と関脇雅山(28)=武蔵川部屋=の3人がトップに並んだ。千代大海は平幕朝赤龍に寄り切られた。白鵬は垣添を引き落とし、雅山は稀勢の里を寄り切った。全勝が消え、1敗の千代大海、白鵬、雅山を2敗で魁皇、把瑠都ら5人が追う展開となった。くせ者の垣添に白鵬は突っ張って出た。相手を寄せ付けずに、主導権を握ると最後は引き落とし。7勝1敗で中日を折り返した。「中に入れたくなかったから最初から突っ張っていこうと思った。7勝1敗? 気分はいいです。(雅山戦の)1敗は残念ですけど、自分の中では勝ったと思っています」。内容的には“8戦全勝”。新大関として合格点をはるかにクリアしている。千代大海に土がついたことは報道陣に聞かされるまで知らなかった。「えっ、そうなんですか」と口にしたが、さして驚いた様子もない。「1敗で3人が並んだ? まだそういうことを考えるのは早いでしょう。1番1番を大事にするだけです」と余裕すら感じさせる。新大関初Vへ、数字上は横一線だが、白鵬が賜杯に最も近い位置にいる。 (中谷秀樹)  



 サンスポ 5月 中日
<抜粋> 
白鵬狙い通り!
白鵬は2大関を破っている垣添を突っ張りで圧倒し、タイミング良く引き落とした。「最初から突っ張っていくつもりだった。あとは流れ」と思い通り。初優勝の期待が高まるが、「考えるのはまだ早い」と油断はない。  



 Zakzak 5月 中日
<抜粋> “白鵬バブル”で熊ケ谷親方の株上昇…解説初登場
いい弟子が育てば、師匠もいい思いができるし、株も上がる。白鵬の育ての親、熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)=写真右=の現役時代の最高位は前頭13枚目で、幕内経験はたった2場所しかない。引退後も地味で、どこにいるのかわからないような存在だったが、白鵬が成長するにつれて存在感を増してきた。先場所後は大関に昇進し、故郷に凱旋(がいせん)する白鵬に同行してモンゴルにも。「持病(糖尿病)があるんだけど、白鵬がぜひ一緒に来てくれと言うので行ってくる。食事制限があるので、3泊もしたら帰ってくるよ」と出発前に話していたが、なんと成田に戻ってきたのは9日後の4月28日。「白鵬がいろいろ気を使ってくれたので、食事も大丈夫だったよ。野菜サラダもついていたし、蒸し肉もうまかった。ネズミの親玉みたいなプレイリー・ドッグのスープも飲んだけど、なかなかいけた」とニコニコ顔だった。この日はまた、NHKテレビの幕内の取組の解説者として向こう正面席に。引退して18年目で初めての出演だ。「白鵬=写真左=について話せと言われている。正面の解説者が北の富士さんだから、どんな質問が飛んでくるか、心配だよ」と、出番前は心もとない表情だったが、本番ではなかなかの解説ぶり。垣添をはたき込み、再び優勝戦線のトップに浮上したまな弟子に、思わずニンマリ。白鵬がこの混戦を制すれば、熊ケ谷親方ももっと日の当たる場所に躍り出る。  



 毎日新聞 5月 9日目
<抜粋> 白鵬、千代大海、雅山が1敗を堅守
○…新大関の白鵬が勝ち越し。「場所前からの目標を達成して、ほっとしてます」と話した。優勝争いの先頭を走るが、先場所のような左前みつを取る立ち合いができていない。右耳の擦り傷が炎症を起こし、微熱があって顔半分が腫(は)れた状態。体調が思わしくなく、診療所で連日の点滴を受けている。「次の目標? 一つ(初優勝)しかない」と話すが、上位戦を残す6日間。正念場だ。 



 日刊スポーツ 5月 9日目
<抜粋> 新大関勝ち越しの白鵬が不安残す
新大関白鵬(21)が勝ち越しを決めた。安馬戦で立ち会いに張り差し。左に回るとすぐに左手でまわしをつかんだ。万全の左上手投げで快勝した。ただ、打ち出し後には国技館内の診療所へ駆け込んだ。右ほおが赤く大きくはれており、診断結果は右頚部(けいぶ)リンパ節炎。抗生物質の点滴を30分かけて打った。体温も37度3分と微熱状態で、後半戦へ不安が残る。「点滴の効き目は明日になってみないと分からない。ゆっくり休みます」と、言葉少なに帰宅した。  



 サンスポ 5月 9日目
<抜粋> 勝ち越しは決めたが…-白鵬、体調不安が浮上
勝ち越しは決めたが…-白鵬、体調不安が浮上
場所前から当面の目標として掲げていた新大関での勝ち越しを決め、白鵬は「目標は達成した。ほっとしたね」と、大きく息をついた。1敗を守り、優勝争いのトップを千代大海、雅山と並走。この2人よりも安定感はあるだけに、賜杯に最も近いところにいるのは確かだ。ただ今後に向けて二つの不安材料がある。まずは立ち合い。左前まわしをがばっと取るスタイルが確立されたはずだが、今場所はどうもおかしい。安馬に対し、立ち合いで迷いが見えた。「軽い人だから何をやってくるか分からないからね」と言う。手をつかず、自ら待ったをした後の立ち合いで左で張り差し。封印していたこの手が顔を出した。「とっさだね」と受け流す本人に対し、北の湖理事長(元横綱北の湖)は、「いろいろあると考えてしまうから、立ち合いは一本の方がいい。この3場所で立ち合いは一番悪い」と手厳しい。もう一つ心配なのは体調面。けいこで擦れた右耳からばい菌が入り、右のほおがはれてきた。取組後は相撲診療所で「右頸部(けいぶ)リンパ節炎」と診断された。37度3分の熱があり、点滴も受けた。「相撲を取る時は気にならない。次(の目標)は一つしかないね」と初優勝をにらむ新大関だが、波乱含みの後半戦となるかもしれない。  



 サンスポ 5月 9日目
<抜粋> 発熱なんの!白鵬が新大関場所Vへ勝ち越し決めた
遠慮なく、張り手を飛ばす。同じモンゴル出身の新小結を、新大関が圧倒だ。立ち合いの呼吸が合わず、白鵬が嫌った。2度目。右から張って、横に動いて素早く左上手を取ると、右腕にしがみついてきた幕内最軽量(114キロ)の安馬を、上手投げで押しつぶした。「ホッとした。場所前に言った目標を達成したからね」。先月24日の番付発表で、「勝ち越しが目標」と控えめな発言をしていたが、9日目で早々と達成。場所前のけいこで何度も顔を合わせていた、安馬の動きを落ち着いて見切った。笑顔の裏で、肉体は悲鳴をあげている。古傷の左足首痛に加え、けいこで擦れた右耳からばい菌が入り、右リンパ腺が腫れ、発熱に悩まされているのだ。前日の取組後は氷で顔を冷やしたが、痛みで寝つけなかったという。この日も国技館内にある診療所に足を運び、「右頸部リンパ節炎」と診断された。37度3分の熱があり、抗生物質の点滴を受けた。2連覇を狙っていた横綱朝青龍、綱とり場所だった大関栃東が途中休場したいま、今場所は悲願の幕内初優勝に向けて、またとないチャンス。一方で、新大関にかかる期待もさらに大きくなった。日本相撲協会・北の湖理事長(元横綱)は、「ここ2場所に比べれば相撲内容はよくないが、優勝候補の筆頭だと思う」と太鼓判を押した。「次に狙うのは1つしかないから」。平成14年初場所の栃東以来、昭和以降6人目となる新大関場所での優勝へ。目標に向かって、一点集中する。(江坂勇始)

◆安馬
「バカみたいにまっすぐ当たってしまった。負け越しが決まったけど、がんばる」  



 中日スポーツ 5月 9日目
<抜粋> 白鵬、今場所の顔を守れ
右けい部リンパ節炎でほおに真っ赤な腫れ
初Vを狙う新大関に不安が発生した。安馬を左上手投げで下して勝ち越しを決めた白鵬だが、右ほおにはアメリカ大陸をかたどったような真っ赤な腫れが浮かび上がっている。打ち出し後、前日に続いて国技館内の相撲診療所に直行、すぐに抗生物質の点滴治療を受けた。同診療所の吉田博之所長は『右けい部リンパ節炎』と白鵬の症状を説明した。右耳の傷からばい菌が入って、熱をもたらしていると説明。37・3度の微熱があるという。右ほおの腫れは前日よりも目立つようになっており、完調にほど遠いのは確かだ。立ち合いに微妙な影を及ぼしている。「さわると痛いし、熱い」。白鵬は腫れを気にする。この日は左で張って出た。これで4日続けて左前みつを取りに行く相撲を見せていない。昼にあった理事長懇談会で北の湖理事長(元横綱北の湖)は「優勝候補の筆頭は白鵬だが、1月、3月場所と比べると相撲の展開が良くない」と評した。正攻法で左を取りに行くと、右ほおがぶつかる。腫れが遠因なのかもしれない。相手の弱点を狙うのは勝負の鉄則。顔を狙ってくる力士にどう対処するのか。「(勝ち越しの)目標は通過しました。次はひとつしかないでしょ」と白鵬。初優勝の“最大の敵”は己の中にあるようだ。(中谷秀樹)  



 スポニチ 5月 9日目
<抜粋> 勝ち越し白鵬「次の目標は1つ」
大相撲夏場所9日目は15日、東京・両国国技館で行われ、白鵬が安馬を下して勝ち越しを決めた。北の湖理事長(元横綱)が懇談会で優勝候補筆頭として名を挙げた新大関。勝ち越しという最低限の目標を達成して、次は最大目標の初優勝を狙う。1敗は白鵬、千代大海、雅山の3人。2敗は魁皇、朝赤龍、旭鷲山、把瑠都の4人となった。 【9日目取組結果】
ここはまだ通過点。心はまだ平静だ。「フゥ~、目標は達成!」とわざとらしくごまかした白鵬は「次の目標は1つしかないやろ、ヘヘッ」と本心をのぞかせた。立ち合いで横から左上手を取ると、かいなひねりを狙う安馬に体を浴びせるように上手投げを決めた。「まだ自分の相撲の形になっていない」と首をかしげたが、立ち合いから相手の動きを見て慎重に白星をつかんだ。右ほおが赤く腫れ上がっている。「触ると痛い。稽古でこうなっているからな。稽古のたまものだよ」と笑う。稽古で右耳から出血し、その血が原因で顔にできものができた。さらに、右頸(けい)部リンパ節炎による微熱が続いている。抗生物質をのみ、打ち出し後には相撲診療所では点滴を打った。同診療所の吉田院長は「安静にしているのが一番いいけど、その都度対処していきます」と症状を説明した。違和感を覚える左足首もモンゴル流の治療法で痛みを和らげている。モンゴル茶にモンゴル岩塩と普通の塩小さじ3杯を入れてガーゼに染みこませる。寝てる間に湿布のように張りつけると腫れを抑える効果があるという。絶好調とはいえなくても1敗で終盤戦に突入。優勝争いについて北の湖理事長が「白鵬がカギを握っている」と話したことを聞かれると「頑張るしかないね」と一言。朝青龍や栃東が姿を消した土俵で、際立つ安定感を示す新大関が誰よりも優勝の気配を漂わせている。  



 日刊スポーツ 5月 9日目
<抜粋> 新大関白鵬勝ち越しも不安残す
白鵬は右のほおが、おたふく風邪になったように腫れてきた。右頸部(けいぶ)リンパ節炎と診断され、打ち出し後に抗生物質の点滴を30分かけて打った。安馬を下して勝ち越しを決めたが、終盤の優勝争いへ不安が残る。「熱は37度3分。点滴の効き目は明日(16日)になってみないと分からない」と浮かない表情で引き揚げた。  



 朝日新聞 5月 9日目
<抜粋> 白鵬、勝ち越しにも理事長苦言
白鵬が首位タイで給金直し。平成以降の新大関15人で、9日目までに勝ち越したのは5人目だ。「場所前から言っていた目標は達成」。支度部屋に戻った白鵬はふーっと大きな息をついた。表情がさえないのは相撲内容にここのところ安定感がないからだ。この日も幕内最軽量114キロの安馬を警戒し、最初の立ち合いで呼吸が合わない。真っ向勝負を避けた。左で張って変化気味に大きく回り込み、左深く上手を取る。右腕にしがみついて粘る相手を、慎重に土俵にはわせた。 素早い踏み込みから浅く左上手を引く盤石な取り口が少ない。一因は、場所前から異変を感じていた右耳下の腫れだ。診断は右けい部リンパ節炎。15日は朝げいこを休み、取組後に抗生物質を打った。 入門時から指導する熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)は「左上手を取りにいくと、相手の頭がほおに当たって痛いのかな」と心配そう。北の湖理事長も「きちっとした相撲は取れていない」と厳しかった。 それでも朝青龍と栃東が不在の今、2場所連続千秋楽まで優勝を争った白鵬が最も賜杯に近いことに変わりはない。新大関の優勝は過去7人しかおらず、02年初場所の栃東が最後。白鵬は「次の目標はひとつしかない」と話したあと「いや、次は2けた」と言い直した。悲願の初優勝へ、強気を貫けるか。



 デイリースポーツ 5月 9日目
<抜粋> 白鵬勝ち越し決定!責任果たした
大関としての責任を果たした。勝ち越しを決めた白鵬は支度部屋で「フーッ」と大きく息をついた。「とりあえずよかったよ」。淡々と9日間を振り返った。同じモンゴル出身の安馬は、手の内を知り尽くした相手。警戒するあまり、立ち合いではなかなか手をつけなかった。仕切り直した末に立つと、左を張って左上手を取る。そのまま投げて安馬を土俵に押しつぶした。給金は直したものの、体調は万全ではない。右耳の傷からばい菌が入り、右ほほが真っ赤に。打ち出し後、国技館内の診療所で「右けい部リンパ節炎」と診断され抗生物質の点滴を受けた。「薬をのんでゆっくり休みます。いつも休んでいるけどね」。新大関として最初の試練。乗り越えた先に悲願の賜杯が待つ。 



 毎日新聞 5月 10日目
<抜粋> 千代大海、白鵬、雅山が1敗守る 魁皇が650勝
大相撲夏場所は10日目の16日、千代大海、白鵬、雅山が1敗を守った。千代大海は安美錦を突きで圧倒。白鵬も琴光喜を寄り切り、雅山も若の里を突き落とし、とそれぞれ持ち味を発揮した。魁皇、旭鷲山、新入幕の把瑠都の3人が勝ち越して2敗で追う。魁皇は幕内勝ち星が650勝で単独7位。
○白鵬 (1敗を守り)勝っているから新大関のプレッシャーとかはない。今までとやることは変わらず、一番一番集中してやるだけ。
  



 日刊スポーツ 5月 10日目
<抜粋> 不安説打ち消す1敗の白鵬
新大関白鵬(21)が1敗を守った。立ち合いで琴光喜の左上手を狙ったが、届かなかった。それでも慌てずに、じっくりと体を引き付けて、左上手をとらえた。そのまま力を振り絞って寄ると、相手が勝手にあきらめてくれた。最後は、あっけなく寄り切り。「向こうは下手1本しか取れていないから無理と、思ったんじゃないの」と人ごとのように振り返った。右けい部リンパ節炎のため右ほおを赤くはらして微熱も出る状態だが、この日の午前に病院で、抗生物質の薬を処方してもらった。「みんな大げさだよ。大丈夫ですから」と、不安説を打ち消していた。  



 サンスポ 5月 10日目
<抜粋> 白鵬ら3人は1敗守る-魁皇、把瑠都は勝ち越し
白鵬、土俵に上がれば万全
右のほおが赤くはれ上がっている白鵬だが、土俵に上がれば強い。鋭く踏み込み、左上手を引くと琴光喜を難なく料理し1敗を堅持。土俵を割るかなり前に力を抜いた相手について、「下手一本で無理だと思ったんじゃないかな」と、余裕たっぷりに話した。この日は朝げいこ後に部屋の近くの病院へ行って体調回復に努めた。「だいぶよくなった」と笑みを浮かべた後は、「これから一番一番、集中してやっていく」と、厳しい顔つきに変わった。  



 日刊スポーツ 5月 10日目
<抜粋> 白鵬、我慢で1敗守る
白鵬は結びの一番で1敗を守った。立ち合いでは琴光喜の左上手を引けなかったが、右四つの体勢でじっと我慢。先に左上手をつかむと、強烈な引きつけで起こして寄り切り。「新大関といっても対戦する人は変わらない。(リンパ節炎による右ほおのはれも)病院で強い薬もらったから大丈夫」。不安材料もなく終盤戦に挑む。  



 サンスポ 5月 10日目
<抜粋> 
白鵬、納得の一番
白鵬は、実力者の琴光喜を寄り切った。左上手を引きつけて右から起こしながら寄ると、相手は力を抜いて土俵を割った。「(琴光喜は)下手一本では無理だと思ったのだろう」と、納得の一番だった。場所前からあった右のほおの腫れは、この日の検査で「帯状疱疹」と判明。「リンパ腺は大丈夫。1敗が3人ということは考えていない」と、不安を一蹴した。「大関としての場所だからいつもと違う。一番一番集中していく」と、悲願の初優勝を目指す。  



 スポニチ 5月 10日目
<抜粋> 
≪白鵬は磐石9勝目≫白鵬が危なげなく9勝目を挙げた。右四つで互いに下手を引く体勢となり、先に上手を取った。土俵中央から少し寄っただけで力を抜いた琴光喜を簡単に寄り切った。リンパ節炎による右顔面の腫れは相変わらず。「大丈夫だと思ったけど、みんなが大げさに言うから」と朝稽古後には部屋近くの病院で診察を受けて再び薬を処方された。終盤戦に向けては「一番一番集中して頑張るよ」と淡々と語った。   



 毎日新聞 5月 11日目
<抜粋> 白鵬、雅山が1敗で並ぶ 2敗に千代大海ら3人
○白鵬 2けた勝てて、また一つ目標を達成できた。残り、一つ一つ集中して頑張るしかない。  



 日刊スポーツ 5月 11日目
<抜粋> 白鵬、まわし取れずも危なげなし
新大関の白鵬(21)が危なげなく1敗を守った。立ち合いで突っ張ってきた時天空に左上手が取れずに潜り込まれたが、慌てることなく最後は左からの巻き落とし。「できればまわしを取りたかったけど、自然に体が動いた。2ケタは達成できたから、あとは1つ1つ集中してやるだけ」と10勝目にも淡々と答えた。12日目は2敗の旭鷲山と対戦する。  



 サンスポ 5月 11日目
<抜粋> 
白鵬も並走!時天空下し1敗守る
白鵬は懐に入った時天空を巻き落として、雅山とともに1敗を守った。「できればまわしを取りたかった。とにかく自然体で集中して頑張る」。千代大海-雅山の取組をテレビで確認してから口を開いた。帯状疱疹(ほうしん)と診断された右ほおの腫れは「だいぶ良くなった。もう気にならない」。悲願の初優勝に向けて、口元を引き締めていた。  



 日刊スポーツ 5月 12日目
<抜粋> 豪快つりで白鵬は1敗守る
新大関白鵬(21)が2敗の平幕旭鷲山をつり出して1敗を守った。立ち合いで左に変化されてまわしを取られたが、右四つに組み止めると得意の左上手を引いた。2度の寄りを土俵際で残されても焦ることなく、最後は豪快につり上げて勝負を決めた。雅山とともに優勝争いのトップを走るが「自分の力が一番出る体勢にできた。この後も硬くならずに、いい相撲を取っていきたい」と話した。



 毎日新聞 5月 12日目
<抜粋> 
○白鵬 (1敗を守り)(旭鷲山は)けいこと全然力が違うのでびっくりした。あとは自分の相撲を取るしかないね。  



 スポニチ 5月 12日目
<抜粋> 
≪白鵬は恩人一蹴≫白鵬が旭鷲山を高々とつり出して1敗を守った。得意の右四つからの寄りを2度残されたが、最後は地力の違いを見せた。「自分が一番、力を出せる体勢。初日の前日まで稽古したけど、いつもと違って攻めてきたんでビックリした」とモンゴルの先輩で来日の橋渡しもしてくれた恩人に勝利し、笑顔。リンパ節炎による顔面の腫れも回復し「稽古を2日休んだ。あと3日、自分の相撲をとるだけ」と気合を入れ直した。  



 サンスポ 5月 12日目
<抜粋> 
母国の先輩に、十分すぎる恩返しだ。立ち合い。白鵬が、左に変化した旭鷲山を右四つがっぷりで組み止める。2度の寄りを残されると、抵抗手段を根こそぎ奪い取った。最後はこれでもか、といわんばかりに高々とつり上げた。「まわしを取れば、自分が一番力を出せる体勢。鷲関(旭鷲山)の体が伸びあがっていたので、つった」。相撲部屋に入門するため、平成12年10月に初来日し、2カ月間、日本でけいこを積んだが、白鵬には勧誘の声がかからなかった。そのとき、宮城野部屋への橋渡しをしてくれたのが旭鷲山だった。昨年名古屋場所以来の対戦となったが、この日を含め3戦全勝。悲願の幕内初優勝に向け、恩人にも遠慮はなし。大関と平幕の力の違いを、きっちりみせつけた。場所前には旭鷲山が母国から連れてきた、モンゴル相撲(ボフ)の現役横綱とけいこをするなど、これまで以上に接する機会が多かった。初日の取組後にはそろって食事へ出かけ、お互いの健闘を誓っていた。旭鷲山も奮闘して白星を重ねて、終盤戦で顔があったことに、白鵬は「まさかここで対戦するとは思わなかった」と苦笑い。自身の取組前に、優勝争いで並ぶ雅山が琴欧州を破ったが、無関心を装った。14日目には、モンゴル相撲の大横綱だった父ムンフバトさん(64)が両国国技館に駆けつける予定だが、「自分の相撲を取るだけ。それしかない。硬くならずにいければいい」。春場所は父が観戦する目の前で優勝を逃したが、今度は笑顔をプレゼントする。
  
旭鷲山
「いままで勝ったことがないし、勝ちようがない。(白鵬は)自信を持っている。優勝争いで当たれて、うれしいよ」



 日刊スポーツ 5月 12日目
<抜粋> 白鵬が先輩旭鷲山倒し1敗守る
寄って、寄られて、また寄って…。まるで白鵬と旭鷲山の思いが交錯するような熱戦は、右四つからの豪快なつり出しで決着がついた。1敗を守った白鵬に、万感の思いが込み上げた。17年前の夏。2人は運命的な出会いをしていた。4歳の白鵬は、モンゴル相撲横綱の父に付いてナーダムの合宿を訪れた。目の前には、社会主義体制で満足な食事をさせてもらえない若手力士が大勢いた。その中に、他人のご飯をくすねる16歳の少年がいた。白鵬「僕は横綱の子でVIP待遇。ご飯も豪勢すぎて食べきれなかった。そのときにその人を見て、ご飯あげようって思ったんだ」。旭鷲山「ひもじいオレに小さな子供が羊の肉を持ってきてくれたんだ。ありがたくて忘れられない思い出だったよ」。2人ともその記憶は強く残っていたが、相手が誰かまでは気が付かなかった。今場所直前。共通の知人と3人で会食したときにこの思い出話が飛び出し、当事者同士だったと分かった。「旭鷲山関には入門の時もお世話になったけど、実はそのずっと前からつながってたんだ」。2人はその因縁に感激し、杯を交わして抱擁した。白鵬が相撲に触れた最初の記憶に、旭鷲山がいた。「こんな形で再会し、このタイミングで事実を知るなんて、すごい運命だよね」。その先輩と、ともに悲願の初優勝を目指して戦い、勝った。また1つ、負けられない理由を背負った新大関が、自力で輝ける運命を切り開く。【瀬津真也】  



 中日スポーツ 5月 12日目
<抜粋> 白鵬、1敗死守
最後は安全策を選んだ。白鵬は粘る旭鷲山をつり出した。土俵際で不気味な業師も打つ手がない。2敗で追っていたモンゴルの大先輩を優勝戦線からふるい落とし、1敗を守った。「(旭鷲山と)けいこは何回もやっているからね。でも、けいことは違った」と振り返った。旭鷲山は恩人中の恩人。2000年10月、15歳の時に来日して入門する相撲部屋を探したが、受け入れ先は見つからず。同年12月暮れ、あきらめてモンゴルに帰国前日に旭鷲山が熊ケ谷親方に掛け合って1時間で話がついた。それでも、勝負は勝負。力の差を見せつけた。「同じ1敗の雅山? 気になりません」と白鵬。右ほほの腫れも引き、通院もこの日朝が最後という。「硬くならなければ」と初優勝にほのかな自信をにじませた。 (中谷秀樹  



 スポーツ報知 5月 12日目
<抜粋> こちらも豪快白鵬つり出し
白鵬は右の相四つ、旭鷲山とがっぷり。角界入りへの道を開いてくれたモンゴル出身の先駆者をつり出しで退け、1敗を守った。初日前日まで一緒にけいこした先輩と優勝をかけての一番。「まさか一緒にやっててこうなるとはね。一瞬攻めてきてびっくりした。けいこ場とは違いました」と話した。午前中、病院での診察で顔のヘルペスの治療も終えた。左足首の痛みもなくなり、もう不安材料はない。初優勝への夢をふくらます熊ケ谷親方(元幕内・竹葉山)は「目の輝きが違ってきた」と悲願達成を予感した。  



 デイリースポーツ 5月 12日目
<抜粋> 白鵬 大先輩にも容赦なし
大相撲夏場所12日目(18日、両国国技館)、白鵬が同郷モンゴルの大先輩・旭鷲山をつり出して1敗を守った。本場所直前の6日まで一緒にけいこをこなしてきた相手にも容赦なし。「相手が攻めてきてびっくりしたけど、まわしを取って自分が一番力を出せる形だったからね」と淡々と振り返った。右ほおの腫れも引き、上昇ムードで初優勝まで突っ走る。  



 Zakzak 5月 12日目
<抜粋> 
15日間は長丁場。終盤になると、力士たちのストレスも限界に近づいてくる。それを発散する手軽で手っ取り早い方法が、思いっ切り大声で歌いまくるカラオケだ。力士は歌好きが多い。モンゴル人関取第1号で、白鵬の大相撲入りにも深くかかわった旭鷲山が初めて覚えた日本の歌は、吉幾三の「酒よ」だった。「オレの場合、歌うというよりも、日本語の勉強のために覚えたんだ。演歌は日本語の最高の教材だよ」と旭鷲山。白鵬もこの「酒よ」を自分の持ち歌にしているのは旭鷲山の影響だ。最近、新たに松山千春の「大空と大地の中で」が持ち歌に加わった。「自分の夢を自分の腕でつかむ歌ですから。歌っていて自分にピッタリくるんです」と白鵬は話している。怪物ぶりを発揮している新入幕の把瑠都は、日本人力士でも尻込みする相撲甚句にも果敢に挑戦しているが、かつて師匠の三保ケ関親方(元大関増位山)が歌ってヒットさせた「男の背中」がお気に入り。ただ、演歌特有のコブシがうまく回らず、「オレは男の背中を最後まで歌える唯一のエストニア人」と自慢する割には、周りの評判は今ひとつ。三保ケ関親方は「ウチの九官鳥の方がずっとうまい」と苦笑い。この日も、把瑠都は巨漢の岩木山を波離間(はりま)投げで軽々と投げ捨て、ワザの名前を聞いて「初めて聞く名前だな」とキョトン。白鵬は旭鷲山を高々と吊り出し、「まさか終盤で(仲のいい旭鷲山に)当たるとは思わなかったよ」と苦笑い。優勝争いを演じる注目の2人に関する限り、まだカラオケの必要はなさそうだ。  



 日刊スポーツ 5月 13日目
<抜粋> 白鵬は大関対決制し「作戦通り」
新大関白鵬(21)が、琴欧州との大関対決を制して、1敗を守った。立ち合いで相手の左上手をすぐにつかむと、間髪入れずに上手出し投げ。よろめかせたところで、再び上手出し投げ。連続技で203センチの大男を土俵になぎ倒した。「よかった。作戦通り」と振り返った。関脇雅山と優勝争いで並走するが「もし優勝決定戦になったら面白くなるんじゃないですか」と、すでに千秋楽最後の場面にまで思いを巡らせていた。  



 毎日新聞 5月 13日目
<抜粋> 
うまさでうならせた白鵬
強さとうまさを見せている白鵬。優勝を争う大詰めの対大関初戦ではうまさでうならせた。相四つ。右四つになったのは両者ともに想定内。白鵬に気がかりがあるとすれば、琴欧州の懐の深さと手の長さだ。だが、踏み込みの鋭さが不安を振り払った。さっと左横みつを取って差した右は返す。琴欧州の巨体を起こすとすぐ出し投げ一閃(いっせん)。左、左と回って2度、3度。切れのいい投げに琴欧州が崩れるように土俵に沈んだ。時間は短いが、持ち味を存分に発揮した取り口を「引き付けは強くないけど回って投げるから琴欧州は足がついていけない」と北の湖理事長が解説した。外国出身力士の粗っぽい力任せの相撲が目立つから、白鵬の理詰めの相撲はひときわ冴える。琴欧州が大関になってから2人の対戦は白鵬の3連勝。火花を散らしてきた対決が色あせてきたのは寂しいが、白鵬の完勝には攻めのうまさに早さも加わって今の2人の力量差がくっきりだ。作戦通りの相撲か、と聞かれて「そう。よかった。あと2日。あるものを全部出して集中して固くならずに自分の相撲を取れば級ハがついてくるのでは」。相撲同様の落ち着いた語り口で質問をさばいた。北の湖理事長は「初優勝がちらちらしてくると、こういうときには自分の型になることだ」という。右四つの型を武器に12勝目。3場所連続12勝以上は朝青龍に次ぐ安定した成績だ。【武藤久】  



 サンスポ 5月 13日目
<抜粋> 
白鵬、初優勝へ向け「あと2日に集中」
白鵬は今場所初めて迎える大関との対戦に「大関としてではなく、胸を借りるつもりでいった」という。だが相撲内容はけがを抱える先輩大関を圧倒。得意の左上手を取ると、鋭い出し投げで琴欧州を振り回した。1敗を守って優勝争いをリードするが、「ちゃんとついてきているんで、それに自分も応えるように頑張らないといけない」と9連勝で追う新入幕の把瑠都から刺激を受けている。初優勝へ向け「あと2日。集中して自分の相撲を取れば結果は出る」と意気込んだ。  



 読売新聞 5月 13日目
<抜粋> 厳しさ増す白鵬、理事長も「目つきが鋭いな」
大相撲夏場所13日目(19日・両国国技館)――新大関の白鵬、関脇の雅山が1敗で並走、新入幕の把瑠都が1差で追いかける賜杯レース。そんな緊張感の中で厳しさを増し始めた白鵬が、今場所一番の相撲を見せた。手負いで6敗と追い詰められている琴欧州が相手だからこそ「大関同士と思わず、胸を借りるつもりだった」と気を引き締めた。踏み込みと同時に、左前まわしを引き、間髪入れずに出し投げ。雅山戦ではまわしを離すポカで初黒星となった同じ技だが、終盤戦ともなると切れ味が違う。この日は相手が転ぶまで、腰に食いついて離れなかった。今年から座禅を実践、土俵の控えでも精神を集中させる。立ち合いは両者の呼吸が合わず、迷った琴欧州に対し、先に手をついた白鵬が「待った」。仕切り直しの間も、相手の動きから視線を外さず、2度目は自分の呼吸で立った。初優勝を目指す新大関に、北の湖理事長も、「目つきが鋭いな」と気迫を感じ取る。「あと2日、自分の中にあるものを全部出せば結果は出る」と自信を漂わせる白鵬。千秋楽の相手は魁皇が順当だが、3連敗で5敗の大関では物足りない。最も勢いに乗る把瑠都との対決を実現させるのもファンサービス。大関対決を崩してでも、新鋭との対戦が見たい。(山口博康)  



 中日スポーツ 5月 13日目
<抜粋> 千秋楽で白鵬と直接対決も
快進撃を続ける「エストニアの怪人」が、番付を重んじる日本相撲協会を動かした。どこまでも縮まらない1差。朝赤龍をつり出して2敗を守った把瑠都に自力優勝のチャンスが与えられる。既に決定済みの14日目の1敗・雅山戦に続いて、千秋楽に同じく1敗・白鵬と直接対決が組まれる可能性が高まった。北の湖理事長(元横綱北の湖)は「明日の(審判部の)会議次第で、まだ決まっていないが可能性はある。今場所の星(優勝争い)を見てということもある」と、千秋楽で白鵬-把瑠都の一番が組まれることについて含みを持たせた。相撲界では異例の“マッチメーク変更”だ。この日から大関同士の一番が始まった。琴欧州を破った白鵬は、14日目の千代大海に続いて、千秋楽は魁皇との一番が組まれるのが常識的だが、新入幕力士がベテラン大関をはじき出して、白鵬戦を手にしそうだ。真の優勝争いが見られる。英断が下されれば、ファンも大歓迎だろう。新入幕初優勝へ、まずは、現役三役に初挑戦となる雅山戦を突破しなければいけない。把瑠都は「三役のイメージ? お相撲さんです。明日(20日)は勝っても負けてもいい相撲を取りたい」と無邪気に笑う。2敗を守って大関白鵬に立ち向かう。  



 スポニチ 5月 13日目
<抜粋> 白鵬&雅山を追走!把瑠都、新入幕Vへ快進撃9連勝
謙虚、白鵬
白鵬は今場所初めて迎える大関との対戦を制し、1敗を堅持。得意の左上手からの鋭い出し投げで先輩大関琴欧州を破ったが、「大関としてではなく、胸を借りるつもりでいった」と謙虚。1敗を守って優勝争いをリードするが、「ちゃんとついてきているんで、それに自分も応えるように頑張らないといけない」と9連勝で追う新入幕の把瑠都から刺激を受けている様子。悲願の初優勝へ向け、「集中して自分の相撲を取れば結果は出る」と意気込んだ。  



 デイリースポーツ 5月 13日目
<抜粋> 白鵬 冷静に「頑張らないと」
「大相撲夏場所13日目」(19日・両国国技館)、白鵬が今場所初の大関戦を制した。呼吸が合わずに仕切り直した2度目の立ち合いで、琴欧州の左前まわしをつかむと、左に回り込みながら上手出し投げを決めた。まだ対戦のない把瑠都との千秋楽決戦については「自分も頑張らないと」と冷静に反応した。  



 スポーツ報知 5月 13日目
<抜粋> ライバル琴欧州転がした!白鵬初Vクイッ!!…夏場所13日目
高い集中力は、タカを射るような眼光に表れた。白鵬の狙いは、左の前まわし。琴欧州の胸元へ低く踏み込み、脇を締め、左手は小指から4本の指を深くねじ込んだ。右四つで浅く捕らえた左上手はもくろみ通り。出し投げは合気道の技のように小円を描き、203センチを畳み込んだ。今場所初の東支度部屋。つまり、初の格上との取組だ。「よかったです。大関戦最初だから。胸を借りるつもりで行きました」。入門順では1年半も兄デシだが、大関昇進では2場所先を越された。好敵手は右ひざに痛みを残す手負いだが、油断などしようはずがない。昇進時の口上の全身全霊を土俵の上で具現した。北の湖理事長(元横綱)は「目つきが鋭いな。そこ(対戦相手)にしか目がいってないんでしょう」と高い集中力を評価した。琴欧州はテレビCMの影響で相撲ファン以外の人にも顔が知れ渡った。白鵬にも大関昇進後、出演依頼は届いた。出演第1号は発泡酒になるはずだった。だが、判断は慎重だった。熊ケ谷親方(元幕内・竹葉山)は「全身全霊と言った矢先に酒を飲んでるわけにもいかないだろう」。初優勝して、大関の責任を全うするまで、CM出演は控えることに決めた。あと2番、取りこぼしがなければ、5日目に不覚を取った雅山との優勝決定戦にもつれ込む可能性もある。「決定戦になったら面白いんじゃないですか。自分の相撲を取れば最後に結果は出ると思う」。相手を甘く見ることは、もうなさそうだ。  















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